ともづなのブログ

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施設長日記「介護のほんとのこと」

director's diary

介護施設での事件に際して思うこと

2017.11.16 up

入居者が粗相を繰り返したことが原因で、また凄惨な事件が起きてしまいました。
このような報道があるたびに、同業者として胸が痛みます。
介護の仕事は「あらゆる理不尽を受け入れる」覚悟が必要です。
粗相を繰り返すことくらいは理不尽とは言えませんが、心ない言葉を浴びせられたり、時には手を挙げられたりすることもないわけではありません。ただ、相手はこれまで社会を担ってきた「先輩」であり、自分のことを自分で完結できなくなった「弱者」です。
プロとして仕事をしている以上、それはそれとして受け入れる「度量」が必要です。
車を運転していて割り込まれたりした際に、腹を立てた経験は誰にでもあると思います。
そういえばそれが原因で殺人にまで発展した事件も報道がありました。
私たちは聖人君主でもなんでもなく、自分にとっての理不尽は受け入れがたいし、腹も立つということをまず認めること。
人間とはそれほど危うい存在であるということ、自分の弱さを認めること。
そのうえで、それを乗り越える「度量」をプロとして醸成していくこと。
そして組織としても、その弱さ・危うさを踏まえたうえで、それを越えれるだけの環境を醸成していくこと。
このような痛ましい事件を生まないためのイロハのイはそのあたりにあるのでは、と感じています。

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ともづなではポータブルトイレは使いません

2017.11.4 up

disuse(廃用)の防止に有効なのは、1日30分の機能訓練などでは決してありません。
実生活の場面でいかに「できること」を行うかにかかっています。
ポータブルトイレは多くの場合、トイレまで連れていくことが困難等、介助者の都合によって使用されます。
ともづなではとにかくトイレまで誘導して前述した自立支援介助を行います。
1日10回、自力で成せる能力5を使ってトイレでの排泄を行えば、それだけで立派なリハビリです。
(「ベット↔車椅子」移乗だけでも10回×2で20回!!)
要介護高齢者のdisuse防止のために必要なことは、このような日常生活上での支援です。

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しなくなれば、だんだんできなくなる

2017.10.24 up

昨今は介護費用の高騰を背景にして、それを未然に防ぐ「自立支援」に関しての議論が盛んです。
もちろん、できるだけ要介護状態にならないようにするのは大切なことですが、要介護状態前の自立支援と要介護状態後の自立支援では根本的に意味合いが異なる点も忘れてはなりません。
要介護状態後の自立支援はdisuse(廃用)の防止であるといえます。
その動作を10とした時に、自力で5はそれを成せるとします。日常的にその動作をおこなうとき、5は自力でやってもらい、残りの5を介助するのが、正しい介護です。
意欲が下がっているような方については、能力的には5を成せても、実生活の場面ではそれを発揮するに至らないことが多々あります。
そのようなときは5の介助から5の自発運動を引き出すのが、一歩上の自立支援介助です。
「しないこと」と「できないこと」。
この違いを意識していくことが、要介護状態後の自立支援であるといえます。

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提供者の論理

2017.10.11 up

ともづなは、旧来の福祉へのアンチテーゼを考え方の基軸にしています。
こちら側の都合で、ケアのやり方や内容が決まるのではなく、相手目線に立った「サービス」を追い求める視点です。
しかし一方で、生産年齢人口の減少とともに、「働き方改革」が大きな社会問題となっています。
ファミリレストランの24時間営業や宅急便の再配達・時間帯指定の見直しなど、消費者の「わがまま」にどこまで応えていくべきなのか?
提供者側にもその姿勢が問われています。
人手不足は、今後の世の中の前提となりつつあります。
介護(仕事)は働く人のためのものではなく、それを必要とするひとのためにあることはいうまでもありません。
働く人にとっても、サービスを受ける人にとっても、満足できる環境を追い求めること。
その舵取りを肝に銘じています。

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本当のコマーシャル

2017.9.30 up

昨今は、介護業界も様々な手法によって派手な広告をするところも増えてきました。
しかし、ことこの世界に関して言えば、やはりもっとも有効な宣伝は「日々のケア」だと思います。
信頼は1日にして成りません。
ともづなでも幹線道路沿いに看板を出したり、webやパンフレットで「存在を知っていただく」ための広告はしています。
しかし、基本はどこまでいっても日々の積み重ねです。
高いお金を払ってコマーシャルを打つことも大事ですが、長期的にみれば、やっぱり日々の積み重ねが信頼の醸成につながるものだと実感して います。

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あなたがやらなければ誰がするのか?

2017.9.18 up

私たちの仕事は、そこで起こる問題を「自分のこととして捉えられるかどうか」が大切です。
仕事に対する「構え」とでもいいましょうか。
会社に対して不平や不満をあげつらう人は、心のどこかでそれは「自分のことではない」と思っている人です。
仕事を含めた自分に関わるあらゆる事柄は、「誰かがどうにかいいようにしてくれる」類(たぐい)のものではありません。
結局は自分自身が、そのことに「真正面から向き合わなければならないもの」なのです。

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ともづなお月見会

2017.9.7 up

お月見会_2_2

今年で3回目となります「ともづなお月見会」、今年も開催されます。

地域の子供たち・有志の方々による楽しいステージ、出店や抽選会など今年も内容盛りだくさんです。

初秋の夜長、皆さんで楽しいひと時を過ごしませんか?

ご近所・ご家族お繰り合わせのうえ、ご来場お待ちしております!!

 

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サラリーマン

2017.8.27 up

ある雑誌に掲載されていた記事です。
~ 会社で仕事をしていくということは、理不尽なことを引き受けるということです。
会社にいる以上、不愉快なことが山ほど出てくるのは当たり前のこと。
ですから、その中でどうすれば楽しくやっていけるかを考えるべきでしょう。
サラリーマンには理不尽なことが多い半面、恵まれている面もたくさんあります。
決められた時間だけ働けばいいし、休日もある。
月々決まった給料がもらえて、退職すれば退職金までついてくる。
農業や自営業の人たちからすれば、うらやましい限りです。
そんな恵まれた環境で働いていることを自覚できれば、理不尽さも前向きに受け止められるのではないでしょうか。  ~
ヒトは「関係性」のなかで生きています。
仕事のうえでのあらゆる問題は、その「関係性」の中から生じることを考えると、もはや「サラリーマンは気楽な稼業」ではないのかもしれません。
それでもそのことを真正面から受け止め、今あるものに「感謝するこころ」が大切であると思います。

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問題を解決する力

2017.8.16 up

ともづなには55名の入居者がいて、その家族がそれぞれ倍数以上います。
さらに入居者には主治医やケアマネがそれぞれバラバラについています。
入居者の日々の生活を支えるために、 職員は約50名おり、様々な業者さんが毎日頻繁に出入りします。
保険事業なので、行政機関との連絡調整も欠かせませんし、地域に存在しているのでその関わりも大切です。
介護という仕事の啓発のためには、学生さんを受け入れるなど教育機関とのやりとりもあります。
一つの「事業」は個々の仕事の集積で成り立っていますが、このような様々なステークホルダー(利害関係者)との調整が不可欠となります。
ひとつの「事業」にはこれだけたくさんの「ヒト」が関わっているのです。
「ヒト」が多く関われば当然さまざまな「問題」も起きます。
ひとつの「問題」が解決すれば、次の「問題」が起こります。
どんなに調整しようと「問題」がゼロになることはありえません。
だからこそ、私たちの「問題」を解決する力が問われているのです。

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介護の仕事

2017.8.5 up

現在、ともづなではショートステイ新築工事が佳境に入っています。
この暑い時期に現場の工事員の方々には、本当に頭の下がる思いです。
「どんな仕事でも大変だ」と頭ではわかっていますが、そこにいるだけで気力・体力とも疲弊してしまう環境下で、ゼロから形あるものに仕上げていく作業は見ていて本当にほれぼれします。
介護の仕事も、「大変でない」ことはもちろんないですが、エアコンの効いた快適な環境下ではあります。
そして、ゼロから作り上げていくクリエイティブな仕事にも負けないくらいのやりがいもあります。
ともづなにも、ここ1~2ヶ月は職場体験や実習の学生さんが多く来られます。
一人でも多くの方に介護の仕事に興味を持ってもらえるような啓発もしていかなければ、と思っています。

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