◉ 介護職員等処遇改善加算とは
介護職員の賃金改善のために、平成24年度に創設されました。このしくみは、要件を満たした事業所に対して職員の給与を上げるためのお金を介護報酬に上乗せして支給するというものです。今回の令和6年度介護報酬改定により、令和6年6月からこれまで複数あった処遇改善加算を一本化し、加算率が引き上げられることとなりました。この額は各介護サービスに対して定められた算率と要件による加算の区分(Ⅰ~Ⅴまで)などにより計算されます。
◉ 加算の取得状況(令和6年6月から)
●ヘルパーステーションともづな…介護職員等処遇改善加算Ⅰ、加算率24.5%
●複合型サービスともづな…介護職員等処遇改善加算Ⅱ、加算率14.6%
● ケアホームともづなショートステイ…介護職員等処遇改善加算Ⅱ、加算率13.6%
◉ 区分算定の要件
● 区分Ⅰ…キャリアパス要件Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅴ及び職場環境要件のすべてを満たしている。
●区分Ⅱ…キャリアパス要件Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ及び職場環境要件のすべてを満たしている。
◉ キャリアパス要件
●要件Ⅰ
主任やリーダーなどの役職に就いた場合の手当て等の待遇について賃金規程に記載している。
● 要件Ⅱ
介護職員の資質向上のための年間研修計画及び個別研修計画を策定し、毎月第3水曜日に研修会及びケースカンファレンスを実施している。
●要件Ⅲ
介護職員の勤続年数や資格等に応じて年に1度昇給する仕組みがある。
◉ 職場環境要件
●入職促進に向けた取り組み
・他産業からの転職者、主婦層、中高年齢者等、経験者・有資格者等にこだわらない幅広い採用の仕組みの構築
・職員紹介制度の導入
● 資質の向上やキャリアアップに向けた支援
・働きながら介護福祉士取得を目指す実務者研修受講支援制度の導入
・認知症ケア・サービス提供責任者研修、中堅職員に対するマネジメント研修等の積極的な受講支援
● 両立支援・多様な働き方の促進
・職員の事情等の状況に応じた勤務シフトの作成
・職員の希望に即して非正規雇用から正規雇用へ転換できる制度
・有休休暇が取得しやすい環境の整備
●腰痛を含む心身の健康管理
・介護職員の身体の負担軽減のための入浴用ストレッチャーの導入
・雇用管理改善のための管理者に対する外部研修への参加の奨励
・事故・トラブルへの対応マニュアルの作成、体制の整備
●生産性向上のための業務改善の取り組み
・業務手順書(マニュアル)の作成
・記録・報告様式の工夫による情報共有、業務負担の軽減
●やりがい・働きがいの醸成
・面談、ミーティング等による職場内コミュニケーションの円滑化による個々の
・介護職員の気づきを踏まえた勤務環境やケア内容の改善